朝夕日記

現在スイスジュネーブ在住。ものすごくどうでもいい身辺雑記です。

K島さんに捧げる日記。

asa_yu2006-12-05

朝、いつものように起床。
頑張って出勤。こればっかりだが、頑張らないと出勤する気にならないのでしょうがない。いつものように職場でお仕事。
お昼にK子さんから電話。日本食料品店が1割引セールをやってるので買い物がてらついでにご飯を食べない?というお誘い。ありがたく了承。二人で和食を食べてから買い物。K子さんは今日の午後から蓄膿の手術の為、入院だそうだ。金曜日に退院してそれから年内は自宅療養になるらしい。手術自体はそれほど問題がないそうなので、また落ち着いたらゆっくりと会うことを約束して職場に戻る。
午後の仕事を終えたら、今夜は軍縮大使のお別れ会と天皇誕生日を兼ねたパーティーに出席。ものすごい人でした。それでもお寿司をしっかり食べるせこい私。軍縮会議関係者が多い所為か軍人さんを一杯見てしまった。ヨーロッパの軍人さんが多かったなあ。
ここで久しぶりにK島夫妻にお目にかかる。K島夫妻は私など足元に及ばないグルメなお二人。この間私が行ったDal Pescatore*1は一度行ってみたいレストランだそうで、私の書き方が「あっさりしすぎ。何あれ。いかにも行って当たり前のような。」と旦那さんに怒られてしまった。「私のとぼしい筆力では、とてもきちんと説明するのは不可能だと思ったぐらいの料理とサービスだったんですよ〜。」と釈明したら「俺はうらやましいを通り越して、憎いね。」と言われてしまいました。ふふふふ。
―というわけでここからはK島さんに捧げる、Dal Pescatoreに関する追記。興味のない人はすっとばしてください。―
まずレストランはVIP専用へリポートまであるというのに、本当に静かな隠れ家的雰囲気の漂うカントリーハウス(外から厨房が見えます)。我々のグループは5人でかなりゆとりのあるテープルに。個室ではないのですが、構造的に他のテーブルからちょっと離れた、落ち着いた空間でした。サービスは気取らない、とてもフレンドリーなものでありながら、タイミングといい、テーブルに着く人数といい超一流。フロアマネージャーでオーナーのサンティーニ氏を筆頭にウェイターの人たちが素晴らしい。親切で気さくなんだけど押し付けがましくなく、しかもチームワークが凄い。今まで行ったレストランで一番かも、と思ってしまった。
アラカルトもありますが、メニューは2種類。季節のメニューとローカルの物を中心としたCampagneのメニュー。私が頼んだのは後者ですが、頼むと中身の入れ替えもOKだし、全員が名物パスタを食べれるようにとパスタを2回に分けて半分ずつの量で出してくれたり、とてもフレキシブルな対応。あと、ワインリストは本としか言いようのない代物でした。
記憶をたどるとAmuseの後は子牛のレバーをグリルしたもの。これがお口に入れるととろけるおいしさ。味付けはしごくあっさり。カリカリの野菜が載って、柔らかいレバーと絶妙のコントラストでした。その後パスタ。まず秋の名物であるカボチャとアマレッティのトルテリーニ。濃厚な甘さと極上のアマレッティの香りが漂う、不思議なパスタ。ちなみにこれ、女性陣には好評でしたが、男性陣は普通でした。やはり西洋でもカボチャは女の方が好きなんですかね。パスタの後、サンティーニ氏が地元の生ハムのスライスを持って来て、「味見にどうぞ」と全員に勧めてくれました。このハムが、塩気といい、舌触りといい、ワインにぴったり。
次は私が悶絶した、エスカルゴとキノコのスープが登場。もうね、ニンニクの香り漂うエスカルゴとキノコのデリケートな香りと感触が素晴らしくてね。スープはハーブが一杯入った、とてもアッサリしたスープ。でも濃厚で異様においしい。
その後はもう一つのパスタ、これまたメンバー全員が遠い目をして味わった、パルメザンと白トリュフのラビオリ。香りだけでも凄いのですが、その味といったら、ああ、また食べたいとしかいいようがありません。
さらに白身のお魚。脂が乗っていて、皮はパリパリ。最後は鹿肉のワイン煮込み。よく煮込まれてホロホロになった肉にうっとり。ワインはずっとローカルの白で最後に赤を。繊細なお料理によく合ってました。
ここまででメインの食事終了。イタリアンではいつも挫折する私ですが、ここは量がかなり抑えてあって、何とか最後までたどり着けました。でもここからさらに道のりは遠かった。まず地元チーズの盛り合わせ登場。一切れは小さいんですが5種類あるとこれまたキツイ。でも全部おいしかった。個人的には今までで一番おいしかったゴルゴンゾーラが印象に残ってます。
その後、デザートを選ぶ。りんごのタルトを選びましたが、後で食べさせてもらったドイツ人のSちゃんが頼んだオレンジスフレの方がおいしかったです。残念。ちなみにデザートが出る前に、プチ・フールとショコラの盛り合わせが登場…。どれも無茶苦茶おいしくて、デザートが出る頃にはすっかり満足してしまった。
ここでようやく食事が終了。〆のコーヒー、そして食後酒(グラッパを3種類ぐらい飲んでしまった)で何とかお腹を落ち着ける。その間ず〜っとサンティーニ氏が要所要所にやって来てウェイターも交えて色々おしゃべり。すっかりなごやかな雰囲気となりました。最後にここのシェフである奥さんとスーシェフの息子さんが玄関で見送ってくれ、大満足してホテルに戻りました。
―こんなもんでどうでしょう、K島さん。おいしさは伝わったでしょうか。何だかもっと憎まれる気がするんですが。―
オマケにこんな本も紹介しておきますね。

ダル・ペスカトーレ 至極のレシピ集―世界を魅了するイタリア料理の最高峰 (世界最高のレストラン―イタリア編)
ダル・ペスカトーレ 至極のレシピ集―世界を魅了するイタリア料理の最高峰 (世界最高のレストラン―イタリア編)

とりあえず、今日はパーティー帰りに近所のNちゃん宅へ。明日、Nちゃんの家で私が鍋をすることになっているので、その打ち合わせもかねて。フィギュアスケート好きのNちゃんにNHK杯のビデオを見せてもらう。日本人が皆上手くてびっくり。噂の浅田真央ちゃんは確かに凄かった。二人で仲良く飲んでから深夜に帰宅。
今日の写真は仲良く寝ている2匹。微妙に違うサイズがなんとも。

*1:[http://d.hatena.ne.jp/asa_yu/20061119:title=11月19日の日記参照]