朝夕日記

現在スイスジュネーブ在住。ものすごくどうでもいい身辺雑記です。

イースターのお休み中に…。

猫以外のニュースと言うと先月から妙にやる気がでた私はうだうだするのを辞めてちゃんと行きたかったMusée Jenischでやっていたスイスの国民的画家、Ferdinand Hodlerの展覧会、Revoir Valentineを見に行く。これはちょっと特殊なHodlerの展覧会で彼が恋人Valentineのモデルとして出会った元気な頃から癌で亡くなるまでを記録した連作と彼が書き留めていた治療の詳細な記録などを一緒に展示してあるもの。

展覧会の最初はHodlerの死への興味、というか彼がValentineを描く前にもベッドに横たわる女性の遺体を描いた絵があり、そこからValentineとの出会い、若くて元気な彼女をモデルにした絵、病に侵された彼女の絵、そして最後はベッドに横たわる遺体の彼女の絵が時系列に展示されており、最後の展示室はHodler自身のお葬式で棺桶に横たわる彼を他の画家が描いたものとHodlerが描いた今もほぼ変わらないレマン湖と山々の風景画で締めくくられていました。色々と考えさせられる展示でした。行ってよかった。

Hodlerの頃にはなかった噴水とレマン湖

あまりに良かったのでカタログを買おうとしたらハードカバー2冊組。しかも90CHFから値下げして60CHFって書いてあるけど、それでも高いし、重い。「もっと小さいやつないの?」と聞いたら「でもこれはとても良い内容なんだよ」と明言をさける返事が。「つまり無いのね」と言ったら「そう」とようやくちゃんと答えてくれました。たしかに吟味したら良い内容だったので重いけど購入。ただ全部フランス語なのでちゃんと読めるだろうか。まあほぼ絵だしな。

Musée JenischはVeveyの駅から歩いて5分。車のない人でもアクセスが簡単だし、Oskar Kokoschkaの絵もたくさん所蔵しているので、小さいながらも見ごたえのある美術館でした。また衝撃だったのが、Vevey駅のプラットフォームにも直結しているレストランがいつの間にか回転寿司になっていたこと。プラットフォームから寿司が回る風景が見えて「こんな所にまでお寿司が」と驚愕してしまった。

回転寿司屋があるとは思えない雰囲気のVevey駅