朝夕日記

現在スイスジュネーブ在住。ものすごくどうでもいい身辺雑記です。

神戸でワインオフ(パート2)

asa_yu2005-03-19

10時にグリーンホテル神戸へ。
ここにお泊りしていた博士とアリアさんと待ち合わせ。お昼にお好み焼きを食べ、オタ系ショップを覗いたりしながら飲み会用のお買い物をして我が家へ。
アリアさんお勧めのDVD、BBCのファンタジー「ゴーメンガースト [DVD]」を見ながらおしゃべり。イギリスらしい、重厚で頭のいっちゃったお話でした。原作があるそうなのですが、そっちも読んでみたいなあ。出ている役者さんが皆上手いので感心。クリストファー・リーが出演していたのですが、相変わらず渋いです。アリアさんの「リー様」という呼び方がちょっとおかしい。まあ、ヨン様より納得いきますが。途中で合流したどんたれさんのコメント、「色使いがピーター・グリーナウェイに似てますね」で「Peter Greenaway fan site」を思い出す。
夕方、仕事を終えてやってきたどんたれさんもまじえて、改めてシャンパンにスライスしたいちごを加えたもので乾杯。シュワシュワが滲みたいちごは本当においしい。そのあと、ワインとチーズ、パン色々、ローストビーフの切り落としなぞを肴にどんたれさんが持ってきたカリフォルニアワインを飲みながらさらにDVDを鑑賞。
次に見たのは私が所有している「マスター・アンド・コマンダー [DVD]」。これは原作もおすすめの傑作です。ラッセル・クロウが嫌いな人でもこれはいけると思う。帆船同士の海戦がリアルに描かれていて帆船好きにはたまらない。「HMSサプライズ」が格好いいです。ピーター・ウィアーの演出と脚本も個人的には文句なし。しかしさすがに19世紀のイギリス海軍、登場人物が見事におっさんだらけだ。華やかさに欠けることおびただしい。これを脇役の少年下士官たちだけとりあげて美少年映画として売ろうとした日本の配給会社の強引さは笑える。映画のほとんどはおっさんたちの戦いと友情の物語なのに。
その後、さらに頂いた93年のブルゴーニュを飲みながらアリアさんが持ってきた「トロイ 特別版 〈2枚組〉 [DVD]」を鑑賞。これまでなんとなくブラッド・ピットのアキレスに抵抗があってみていなかったのだが、これは博士とアリアさんの二人に言わせると、「欠点だらけなのは分かってます!しかし一騎打ちのシーンと合戦シーンに免じて許してやってください」な映画だそうで。…いろんな意味で予想を裏切る作品でした。いやあ、おもしろいわ、これ。最後の20分間なんてノンストップで大爆笑してましたよ、私。どんたれさんと二人であまりの展開に唖然としつつも感動する。ストーリーのネタばれをしたくないので詳しくは言えませんが、例えれば「忠臣蔵」で実は浅野内匠頭が生きていて討ち入りに参加。おまけに吉良方の娘を救うために乗り込んでいって浪士の味方を斬って捨てるぐらいメチャクチャなストーリー展開。すごいです。アキレスの行動に「何で?」と異議を唱えたらアリアさんの「だってアメリカンヒーローだから女を助けないと」の一言で片付けられてしまいました。大本の原因になったヘレンはアキレスとロマンスしてないから結構ほったらかし。ヘクトルとの一騎打ちシーンでも確かに殺陣はいいのですが意味のない決めポーズに度々「え?」となる。おすすめしてくれた二人の「いや、特撮属性(注1)の我々にとって、決めポーズは大事です!」に納得したような、しないような。とりあえず、どんたれさんと私には今のところ特撮属性がないようです。ブラッド・ピットのアキレスはアリアさん曰く「子供なんですよ〜」がうなずける「バカな子ほど可愛い」状態でした。これぐらいアホだと確かに腹を立てるのもこっちが大人げない気がしてきた。この映画のために鍛えたブラッド・ピットのルックスは子供向けアメリカアニメのヒーロー「HE-MAN, and the Masters of the Universe」(画像参照)そっくりだし。(ファンの人ごめんなさい、でも似てるの。)監督の意図はともかく確かに見て損はしない、とても楽しい映画でした。
(注1)特撮属性−ありとあらゆる特撮ヒーロー物をとりあえず愛する属性。その中でも「巨大化しなきゃイヤ」とか「悩まないと駄目」とか色々条件はある模様。とりあえずこの二人に関しては、現在も戦隊物、ウルトラマンシリーズ、仮面ライダーシリーズなどにを惜しみない愛を捧げている。出来が悪くても「もしかしたら」という期待をこめてちゃんと見続ける姿勢には頭が下がります。

トロイ 特別版 〈2枚組〉 [DVD]

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