朝夕日記

現在スイスジュネーブ在住。ものすごくどうでもいい身辺雑記です。

冷蔵庫やら猫やら大騒動さ。

asa_yu2005-07-10

それなりのお天気。でも涼しい。
9時ごろ起床。でもブエちゃんはまだ帰宅してない。なんだかなあ。とりあえず、10時にT矢家に冷蔵庫を引き取りにいく約束があるのでヘルプを頼んだ1号のT君宅へ。そこでD下君とも落ち合ってT矢家に行く。T矢氏は今日日本に立つのでその前に冷蔵庫を受け取ってしまおうという予定。
冷蔵庫はT矢さんと息子さんがちゃんと台車に乗せて待っていた。T矢さんの車で運んでもらおうと思ったら、なんと真面目一徹の男T矢さんは「横にしたらガスが危ないからダメ。台車で歩いて運べばいいと思うんだよね。」と恐ろしいことをさらりという。「いや、絶対大丈夫ですって、ていうか遠いってば。」と抵抗するも真面目人間には勝てず。結局私は他のものをD下君と車に乗って先に運び鍵を開け、その後からT君夫婦が台車を押して冷蔵庫を歩いて運ぶことになってしまった。え〜と30分以上冷蔵庫を転がして街中を歩くことになるんだよね。なんだか申し訳なさすぎてどうすればいいのかよくわからないんですが。とりあえず、先にアパートに帰ってD下くんと二人の到着を待つ。
*ここから先は長くなります。ブエ騒動の顛末話になるのでお暇な方のみどうぞ。
T矢家に行く前にブエちゃんの話をしていたのでD下くんは「問題の屋根ってこれですよね。僕ちょっと見てきますね。」とさっさとバルコニーを乗り越えて屋根の方に行ってしまった。少しすると帰ってきて「大分、下のほうにいけますね。そこの公園まで降りていけそうです。」とか言っている。公園?公園なんてあるのか?しらないぞ。しかもD下くんのジーンズには穴が開いてるし。「あ、これちょっと僕がドジっただけですから」てもしかして屋根からおりて下にいったの?「はい。踏み台のダンボールを屋根に放置してあった椅子を利用して上りやすくしてみました。これで帰ってこれますよ」ってD下くん、何だか申し訳なさすぎてこれまたどうすればいいのかよくわからないんですが。
そうこうするうちにT君夫婦が到着。事情を聞いたT君、これまた「んじゃ、俺ちょっと見てくるわ。」と屋根へ。探索の後、「たぶん公園の方かもしれないから見に行こう」とみんなで外へ。途中の駐車場で家のバルコニーの方を見ていたTくんが「ねーさん(T君は昔からなぜか私のことをこうよぶ。ちなみに血縁関係はゼロ)あそこにいるのブエちゃんじゃない?」と上を指差すと屋根からちょっと下にある狭いでっぱりのところにブエちゃんがいるではないか。よく見つけたなあ。
D下くんが駐車場の屋根によじ登り見失わないようにしている間にTくんと私は部屋にもどってバルコニーからブエちゃんのいる出っ張りの方へ。私一人だと無理な段差を降りるのを手伝ってもらい、恐怖に固まったブエを無事捕獲してやれやれとなったのだが…。話はここからますます情けない方向へ。とりあえず、段差をよじ登るのが大変だからブエを一旦ダンボールに入れて運ぼうとしたら、箱をみた途端にブエが暴れだす。そして人をバリ掻いて逃げる。しまった。ケージがトラウマであったか。orz
暴れたブエを追って、屋根の上を探し回っていると近所の人が窓やらバルコニーやらから「何探してるの?」と声をかけてくる。「猫です」と答えると皆「見つかるといいねえ」と暖かく見守ってくれました。引っ越したばかりでビルの屋根の上を走り回ってる私ってかなり怪しい人間ではなかろうか。
しかしこれで判明したのが家のバルコニーに通じている屋根から180センチくらいの段差を下りるといとも簡単に隣のホテルのロビーとレストランの屋根にあたる巨大なスペースに出れるということ。回りの高いアパートで囲まれているので外からはちょっと分からないスペースである。向かいのアパートの住民たちの一部は窓がこの巨大スペースに通じておりそこから猫や小さい犬までが自由に出入りしている。鳩や雀も一杯いるし車もこない。これで汚れていなかったら非常にいい空間なんですけど。(Tくんは隅っこに鳩の死骸を発見したそうな。私は生ゴミを一杯発見してしまった)人をバリバリして逃げたブエはこのスペースのどこかに隠れて出てこない。結局また発見できないまま餌と水を置いて探索終了。そのうち帰ってくるとは思うものの、多分帰り道がわからなくなってんだろうなあ。マヌケなやつ。
皆それぞれの約束があるので遅いお昼をご馳走して解散。私は家で片づけをしながら実家に電話をして新しい電話番号を教える。猫の話になると家の母はシビアなもの。「ああ、そのうち帰ってくるわ。でもそりゃ嫌気もさすわな。引っ越してばっかりやもんな。半ノラになったりして。そういえば、可哀そうだからと猫をつれてニューヨークに引っ越した人はついたその日に猫が行方不明になったと聞いたな。ま、そういうこともあるわいな」だそうだ。さすが兄が若い嫁さんをもらうことになったとき本人に向かって「必ずいつか捨てられる」という話を延々とした夫婦の片割れですな。
夜になってもブエは帰ってこない。10時過ぎたころでD下くんから電話が。「今、宴会が終わったところなんですけど、帰ってきました?」とたずねるので「こないよ」と言ったら「じゃあ、僕、今から様子を見に行きますね」という答えが。D下君、何だか申し訳なさすぎて以下同文。
30分後D下君がなぜかH池くんと一緒に登場。どうやら宴会先が一緒だったらしい。「いや、僕もアパートが見たかったし、何かお手伝いできれば」とH池くんもありがたいお言葉。二人と話しているとTくんからも電話。「今、近所にいるけど大丈夫?行こうか?」とこれまたありがたいお言葉が。皆優しいなあ。「とりあえずもう援軍が二人いるので大丈夫」と電話を切るとD下くんは早速バルコニーから屋根の方へ。「いや、もう夜だから通報されるかもしれないし」と言うと「大丈夫ですよ。その時はその時です。」と心強いんだか何だかよく分からない言葉を残して段差の向こうへと消えていきました。H池くんも「ふ〜ん、こうなってるんだ」と屋根の上へ。ひょっとして皆屋根を歩くのにちょっと心引かれてないか?少ししてD下くんが「猫がいるんですけど、そうかな」と呼ぶので見に行くとシルエットになってよくわからない。しかし、何だか落ち着いているのであれは違うだろうとなる。そうしたら「いました!僕の顔を見て逃げて隠れてびくびくしてるのであれは多分そうです」とD下君が帰ってくる。「これで呼んで答えたら絶対ですね」というので屋根の端にいって「ブエちゃん」と呼ぶとものすごく情けない鳴き声が。「挙動不審、情けない鳴き声。ブエだ」と納得。しかし皆飼い主が見つけられないのに、よく見つけるなあ。
ブエはなんと公園の中に降りているというのでまた外に出て公園の方へ。「多分この辺です」といわれた茂みに呼びかけてみるも答えなし。「どこまで面倒かけるんじゃ」と思いながら探しているとH池くんが「ベンチの下にいますよ」と言うのであわてて覗くといた。そして人の顔をみて逃げた。orz 
「おのれブエ」と心の中で思いつつもありったけの猫撫で声を出して呼ぶ。逃げたブエは駐車場の屋根に登ってなにやら心の葛藤と戦っている様子。「ほ〜ら」と餌を差し出すとさらに葛藤が激しくなったようで、鳴きながら人の手にスリスリするも降りてこない。このやろう。切れそうになるも数分頑張ったらようやく折り合いがついたのか無事足元に降りてきたので捕獲。しかし安心するのはまだ早い。なぜならここから5分ぐらい歩いていかないと家に帰れないのだ。いや、屋根に上ったら2分だけどさ。やはりそれはヤバイでしょう。やさしく抱く振りをして首根っこを押さえたブエをがっちり抱えて歩いて帰る。「逃げたら大変ですからケージがあったほうが…」とH池くんが言うも「ケージだけはダメ!」とすかさず答えてしまう私。ああ、トラウマ持ちの猫って面倒。D下君に鍵を渡して先に行ってもらい、H池くんとてくてく歩く。このエリアは夜遅くでも人が多い。大勢の人と車をみたブエちゃんが固まってくれたので問題なく帰宅。こうして私の交友関係全般に多大な迷惑を掛け捲った猫騒動は一応終結したのでした。いや、もう関係者全員には申し訳なさすぎて…って何回書けばいいのやら。
写真は2日後のブエちゃん。すっかり落ち着いてます。